カラバロが初回いきなり物凄い右ロングフックを強振して、ダッキングでよけた原田の髪の毛が風圧でチリチリと音をたてたような気がした。その迫力とスピード感に酔いしれ、一気にボクシングのファンになった。
その後、沼田義明vs小林弘の日本人同士初の世界タイトルマッチで、接近しては早いショート連打の応酬で、パッと離れては又接近する両者の忍者のような動きとインテリジェンスなボクシングに感動した。
自分にとって家にいる時の一番の楽しみは、ボクシング遊びだった。
ボクシングの本を開いて覚えた技を繰り返し、相手が目の前にいることを想像しながら、自分なりのストーリーを作って色んな試合をしているつもりで遊んだ。
中学に入ってからは本格的に習いたくなって、駒込にあった中村金雄ボクシング教室に通った。拳聖ピストン堀口と名試合をした中村金雄先生は、昔は近代ボクシングの先駆者的な存在でしたが、自分が学んだ頃にはやはり昔のボクシングと言うイメージで空手のような感じだった。腕の力重視で一定のスタンスで位置移動の少ないボクシングだった。
高校からは目白のヨネクラジムに通った。
本当の基本が知りたくて、松本トレーナーに何度も質問して教わった。水を得た魚のようにどんどん吸収して高校2年の頃には6回戦や8回戦のプロ選手達とも対等にスパーリング出来るようになった。高校3年の時には世界Jライト級チャンピォン柴田国明選手ともスパーリングした。
そしてプロテストにも受かった。
でも自分の実力は自分が一番よくわかる。トレーナーにミットを持ってもらった事も1度しか記憶になく、ピンチの対処法も十分にわからない。スピード、パンチに自信があっても、細かい技が自分には全然足りないのである。
プロライセンスを返して大学で試合をしたが、案の定アマチュアの一流どころを見て驚くばかりで足元にも及ばない。
自分が本当にボクシングの色んな技や戦術を身につける事が出来たのは、高校のボクシング部監督、大学のコーチの経験が有ったからこそで、色んなプロのジムに選手を連れて出稽古に行って覚えた事が一番多い。
今チームに教えているコンビネーション1は、ヨネクラジムの松本トレーナーにじかに教わった。
コンビネーション2はシュガーレイ・レナードがトーマス・ハーンズとの第1戦で終盤ハーンズがピンチになってクリンチに来たところにレナードが打ったショート連打である。
コンビネーション3は鬼塚選手が協栄ジムでうちの大学生に多用し、その効果に驚かされた。
コンビネーション4はヘルマントーレス選手が協栄ジムでジム生に教えていたものを頂いた。そしてそれをうちの選手に教えて、協栄ジムの当時の日本チャンピォンに使ったら、面白いように当たってグロッキーにしてしまった事があった。
コンビネーション5はアマの高校生が使っていたもの。
コンビネーション6は高校のインターハイチャンピォンが使っていた。
コンビネーション7は山梨県の高校の名選手が使っていた。
今、自分の教えるボクシングは、チーム徳を結成した当時よりも確かに進化している。
シャドーボクシングの練習方法がより実戦的になっている。
ボクシングの組み立て方がよりずるく簡単になっている。
今の自分は、私が若かった頃身近に本当に欲しかった存在である。
あの頃(ボクシングの現役時代)に今の自分のような手取り足取り教えてくれる熟練者がそばで指導してくれていれば、自分はもっとボクシングで大成出来たことだろう。
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今回の記事の評判が高かった為
「NAVER まとめ」に掲載いたしました。
現在「チーム徳」で教えている
東京朝鮮高校 ボクシング部伝説のコンビネーションを
よりわかりやすく掲載しています。
是非ご覧ください。
【ボクサー必見】東京朝鮮高校伝説の連続打撃7種を紹介
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そしてプロテストにも受かった。
でも自分の実力は自分が一番よくわかる。トレーナーにミットを持ってもらった事も1度しか記憶になく、ピンチの対処法も十分にわからない。スピード、パンチに自信があっても、細かい技が自分には全然足りないのである。
プロライセンスを返して大学で試合をしたが、案の定アマチュアの一流どころを見て驚くばかりで足元にも及ばない。
自分が本当にボクシングの色んな技や戦術を身につける事が出来たのは、高校のボクシング部監督、大学のコーチの経験が有ったからこそで、色んなプロのジムに選手を連れて出稽古に行って覚えた事が一番多い。
今チームに教えているコンビネーション1は、ヨネクラジムの松本トレーナーにじかに教わった。
コンビネーション2はシュガーレイ・レナードがトーマス・ハーンズとの第1戦で終盤ハーンズがピンチになってクリンチに来たところにレナードが打ったショート連打である。
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コンビネーション4はヘルマントーレス選手が協栄ジムでジム生に教えていたものを頂いた。そしてそれをうちの選手に教えて、協栄ジムの当時の日本チャンピォンに使ったら、面白いように当たってグロッキーにしてしまった事があった。
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コンビネーション6は高校のインターハイチャンピォンが使っていた。
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