鶴沼川へ行ったのは本流よりも数多い支流に魅力を感じたからである。メジャ-である二俣川や河内川よりも城入沢、寺沢、藤沢、赤石沢(更目木川)の方が釣りの雑誌にもあまり紹介されず、きっと穴場だと思った。鶴沼川本流も「ライズベスト10」で紹介した通り素晴らしいが、数年前にこの地域を襲った台風の影響は否定できない。近くの阿武隈川、余笹川、水無川ほどの被害では無いと思うが・・・。
上記4つの沢の中でもっとも穴場的なのは、寺沢である。下流が伏流気味でおまけに山裾を大きくカ-ブして流れているので見つけにくいし、本流の下流方向に向かって沢が上っていくと言う不思議な沢である。太ったイワナが釣れると聞くが、私が入った時は当たりは無かった。いつ行っても安定して釣れるのは藤沢で、上流よりも中、下流の方が良いと思う。上流部から戻ってきて釣れなかったとこぼす人を何人か見ている。尺物がいると地元の人は言うが、見たことはない。エゴとなる大岩が多く暗い沢なので、日中でも一つのポイントで何尾も釣れることがある。下流部は本流から上った良型ヤマメが潜んでいる。渡辺君とこの沢に入った時は「熊出没」と貼り紙が木に貼られていて、中流部で釣りをしているとサイレンのような鳴き声と共に、盛んに吠える犬の声、その内「ド-ン!」と銃声が聞こえたりした。静かな山の中での騒ぎなので、遠くで起きていることがこだましているのか、あるいはすぐ近くで起きているのか見当が付かない。イワナが良く釣れていたのであまり気にとめなかったが、今思い起こすとゾッとする。その後の釣行では貼り紙も無く、地元の人に聞いても、熊は沢のずっと奥に行かないといないと言っていた。
藤沢で釣った21㎝のイワナ
城入沢は雪しろ期に下流で朱点の綺麗な良型のイワナが次々にヒットしたので、次の釣行で本格的に狙ってみた。でも釣れたのは最初だけで、魚影は薄かった。上流に取水口があり、その上は中小型ながら魚影は濃い。沢の距離は長いものの、すぐにボサの中に埋もれた流れとなってしまう。取水口下流で出合う白松沢は底石と同じ白っぽいイワナが釣れる。下流部の方が魚影は濃いようだ。
白松沢出合の城入沢
赤石沢では雪しろ期に鶴沼川合流点から入り、ニンフで19㎝~21㎝のイワナが入れ食いとなった。最下流部は胸近くまで浸かる程の水量だったが、翌週に行ったときは雪しろも終わり、浅瀬になっていた。魚も放流の小型ヤマメばかりで、釣り人が多くスレていて小型ヤマメにすら馬鹿にされてしまった。釣り上ると左から黒沢が合流する。有名な沢だが私には小型が数尾釣れただけ。赤石沢を更目木まで釣り上った方が良さそうだ。8月に行ったときはアブが多くて釣りをしないで退散した。毎月本支流に30㎝のイワナを放流するらしく、河内川に入ったルア-釣りの人が尺イワナをバラしたと言っていた。河内川合流点より少し下ったコンビニで、テ-ブルに座り食事をしていると、二俣川の奥に入った釣り人が子連れの熊を見て退散してきたと話していた。本流は河内川出合下流がベストで、最近は前記のコンビニ裏が特に良いそうだ。
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