南アルプスに住む方から送られて来た30年前に発見したミイラ
果たしてこれは日本オオカミなのだろうか?
送り主は私のこの資料を読んで可能性を見出し送ったと言う。
この記事を書いた斐太猪之介氏が頭の中で描いていたオオカミ像は、限りなくキツネに近く、飛騨山中でトラックにはねられたのは双六小屋に有る白いキツネの剥製である。山犬と記しているものにもキツネと断言出来るものが有り、一部誤りが混同している事は間違いない。
しかしながらオオカミの性質や行動、爪、鳴き声等、長年オオカミを追いかけ研究していた斐太猪之介氏の業績は素晴らしく、氏が仔オオカミと断言した珍獣はまぎれも無いオオカミだと確信する。
2002年8月下旬火曜日の朝、深夜まで仕事をして眠りについていた私の耳に「兵庫県山中の畑で、珍獣発見」とテレビで騒ぐ声が聞こえてきた。目を覚ますと日本テレビ峰竜太の「情報ツウ」と言う番組だった。見た事も無い珍獣が畑で弱ってうずくまっていて捕獲したが、獣医さんですら何の動物だか分からないまま、死んでしまったと言う。冷凍保存してあるが、引き取り手がいなければ埋葬する予定だそうだ。
私はテレビに映ったその珍獣の写真を見て驚いた!裂けた口、鋭い爪、毛の抜けた肌の色・・・。
それは。。。。
それは二十数年前私が大切にスクラップしておいた、日本オオカミについて詳しく書かれた資料の中に写真で紹介されていた、親とはぐれて栄養失調になった仔オオカミにそっくりだったのである。すぐにそれを取り出して、一緒にテレビを見ているかみさんに見せた。冗談半分に聞いていたかみさんも真顔になって、「ほんとだ、そっくりだね!」と言った。私はすぐに日テレに電話した。電話を受けた女性に資料を送るから確認してくれと伝えた。そしてその資料をコンビニでコピ-して郵便局へ駆け込み速達で送った。
その後日テレからは何の連絡も無く、「情報ツウ」でも何の紹介もされなかった。資料を見たかも疑問である。でも大騒ぎになるよりはそっとしておく方が良いかもしれない。絶滅と言う二文字が日本オオカミを守っているのであり、姿が分からないからこそ神秘とロマンを感じるのである。
その後日テレからは何の連絡も無く、「情報ツウ」でも何の紹介もされなかった。資料を見たかも疑問である。でも大騒ぎになるよりはそっとしておく方が良いかもしれない。絶滅と言う二文字が日本オオカミを守っているのであり、姿が分からないからこそ神秘とロマンを感じるのである。